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女の子は誕生祝いに貰った地球儀を、もう何度も何度も廻しながら、あれやこれや、次から次へと思っています。日本はやはり小さいな。海だけに廻りをかこまれている国は、あんがい少ないし、小さい島だらけの国もあるんだ。小さいと云ってもそこに立ったら、やっぱり広いに違いない。とすると海の広さは一体どの位なのか。一寸こわくなるようです。
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 そういえば、海の色がみな同じ青になっているが、一度つれていって貰った沖縄の海の色はエメラルドグリーンで、青ではなかった。世界中のサンゴショウや海の色を綺麗な色にしたらいゝのに。山だってきっといろいろな色を持っている筈だ。エベレストやアルプスやアンデスや、一寸女の子にはしゃれた響きに聞こえるキリマンジャロの色をもっともっと綺麗な色にしたらいいのに。
国々の名前や都市の名前は、普通の地図で調べるから、私の地球儀はもっともっと、自然の色がほしい。川や湖の色も世界の中ではみな違うと思うけど。
砂漠や岩の色もちゃんとしてほしい。平野の緑だって、畑の緑だってみなちゃんとしてほしい。
アフリカの色が知りたい。空から見るアフリカの色、アマゾンの色、絶対違うと思う。
女の子の地球儀は生きていてほしいのです。「地球は一つの生命体だよ」と父親から地球儀を貰った時の話をもっと知りたいのです。
地球が生きているから、そこに私達や動物や植物や海の生き物が生きていられるのだから、地球がもっともっと生きている色がみたい。地球儀って宇宙から見た星のことゝ思っていたのです。
折角、ほしいほしいと思ってやっとプレゼントされた地球儀なのに、女の子は淋しい気になってしまいました。人間がいなくてもかまわない地球を、いや違います。人間の住んでいる都市が分からなくてもいゝから、空から見ても、こゝには生き物がきっといるに違いないと思える、そんな地球儀がほしいのです。空から見て、もっと宇宙から見て、こゝは
一体どこだ、こんな綺麗な処は一体どこだ、どこだと胸がワクワクしたい。出来たら雲や、あつかったり寒かったりする空気が、なんとなく分かり、手をそーと触れたくなるような。
女の子は特異の夢の中に入ってゆくようでした。父親が特異小惑星というのがあると云っていたことをぼんやりと思い出しました。難しくて全然分かりませんが、自分はそんな星と同じなのかなと思いました。
2001
第2期 第10話 完
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