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女の子は教わりました。
「人の痛さを知る」人の痛さを知るのは難しいから、なかなか出来そうで出来ないから、人の痛さを知る。人の痛さがわかれば、人の悲しさやよろこびがわかるから、人の痛さを知る。人の痛さがわからない人は、ひとがわからない人で自分中心になる。自分中心になると、ますます自分だけになるので、ひとのことが分からない。人の悲しみも分からない。自分の悲しさや痛さはよく分かる。だけどひとのは分からない。自分にとって自分は大事だけれど、ひともまた自分であるから、自分もひとも同じかな。人間だから同じなのかな。いや動物の痛みだって分かるのだから、植物の痛みだって分かるのだから、同じでなくても分かるのと違うかな。
人の痛みを知るのは、自分にとって大事なことだから知るので、そういう自分になりなさいと教えてくれるのだ。人の痛みが分かると優しくなれる。優しいひとになりなさいと教えてくれているのか。
○前に「頭のいい人は嫌い!」と叫んだことがあるけど、頭のいい人より、優しい人の方がずっと好きだ。人をなぐって平気な顔をしている人より、人をなぐって悲しい顔になる人が好きだ。男の子はよくけんかする。けんかしても、なかよくなる男の子の方がえらいと思う。痛いけど「痛くないや」と云う方が第一格好いい。向こうがなぐったから、なぐり返しただけだと云っても、えらいとは思わない。
優しい人にはなった方がいい。
○優しい人がえらい人と。そうだ私は優しい人を心の中では偉い人と決めよう。
自分でそう決めたら、自分を偉い人と思えるように頑張ろう。みんなが云う偉いとは違うかもしれないけど、弟がなぐったとしても、誰かがなぐったとしても。女の子はそう思うと自分が少し強くなったような気持ちになりました。自分の痛さは分かるのだから、人の痛さも分かるように頑張ろうと思いました。
自分との戦いということが自分でもおかしくなりました。優しくなるために自分と戦う。戦うしかない。ひととは戦わない。自分と戦う。戦うという言葉を今迄使ったことはないと思いますが、なんだか、自分は自分と戦う女の子になったことが、一寸偉くなったような気がして、ひとりでニコニコしてきました。
2001
第1期 第6話 完
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